日々是好麺S谷の食べた麺の記録。
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■味玉・鶏ほぐしつけめん/1100円 『六厘舎』の元店長が経営する人気店『つけめん さなだ』が、埼玉県の三郷から都内に移転してリニューアル。10月25日から新しいお店で営業を再開している。場所は北千住駅の西口から5〜6分歩いたところで『猪太』の跡地。三郷の頃とはメニューを変えており、今のところメニューは「大山鶏のつけめん」と各種トッピング類、ご飯もののサイドメニューやドリンク類のみ。そのうち「大山鶏の夜鳴きそば」「限定中華そば」なども始まるみたい。 今回食べてきたのは「味玉・鶏ほぐしつけめん」。大山鶏の白湯スープと魚介ダシを使ったつけ汁に、浅草開化楼の太麺を合わせている。鶏白湯スープの甘味が後を引いて美味い。麺はモチモチ……というか少しフカフカしたような食感で、少し柔らかめと思ったけれど弾力もあって面白い食感。麺の量は並盛りで200gあるのだそうだ。トッピングは、豚の肩ロースと大山鶏のムネ肉を使ったチャーシュー、鶏節。鶏チャーシューはムネ肉だがしっとりしていて好みだった。味玉はかなりしっかり味が染みているが、醤油のアルコールのような香り(?)もあって大人向けのテイスト。酒のアテになりそう。 美味しゅうございました。お土産用の冷凍つけ麺が始まったら買いに行こう。 ■つけめん さなだ
■山形、酒田背脂煮干し中華そば/870円 新宿歌舞伎町の奥地、大久保公園で開催中の「大つけ麺博」。会場に来るのはずいぶん久しぶりで、記録を確認したら前回来たのは2013年だった。イベントの様子もだいぶ様変わりし、「大つけ麺博」と言いながらも出店している8店舗のうちつけ麺を出しているのはわずか1店舗のみ。参加店舗も100近いらしい。 食券制でラーメン1杯870円。追加トッピングは各店で現金で支払う仕組み。数多くのラーメン店が次々と入れ替わる形式で、ラインナップはほぼ毎日変化する。常時8店ほどがラーメンを出しているようだ。 食べてきたのは「山形屋」の「背脂煮干し中華そば」。実際の店舗は東京にあるそうだが食べに行ったことはない。刻みタマネギや岩のりが入るので、新潟の背脂煮干ラーメンのようなものをイメージしていたが、けっこう違っていた。いわゆるチャッチャされた背脂粒はほぼ入らない。かわりに液状のラードが表面を厚く覆い、かなりギトギトした印象。油がスープを覆ってしまうせいか、煮干し風味は隠れてしまったようだ。麺は太く平たくて、かなり固めの茹で加減。麺はインパクトがあって食べ応えがあったが、煮干しの風味はもっと強い方が好きだしちょっと油っこ過ぎたかな。 ■煮干し中華そば 山形屋 ■大つけ麺博 美味しいラーメン集まりすぎ祭
■中華そば/730円 京都のホテルの総料理長だった人物がラーメン店に転身し2015年にオープンしたお店。系列店の『銀座八五』『神田勝本』などと同様、高級感のある落ち着いた内装になっている。メニューは基本の醤油ラーメン「中華そば」に、あさり塩スープを使った「塩そば」、煮干し豚骨スープを使った「濃厚煮干しそば」、1日30食限りの「濃厚煮干しつけそば」を軸に、各種トッピングやご飯モノ、ビールなどを揃えている。 注文したのは「中華そば」。上品でアッサリしたラーメンを勝手に想像していたのだが、現れたラーメンはけっこうオイリーでダシも力強く、極めて「真っ当」なラーメンだった。スープは煮干しなどが突出することもなくバランスよくまろやか。麺はやや柔らかめに茹でられた細ストレート麺で好み。チャーシューはそこそこ厚みもあるのにブリブリと柔らかく、メンマはコリコリ。そして何だか海苔が美味かった。 美味しゅうございました。こんなお店でこの味を、この金額で出せちゃうんだ……。恐れ入りました。 ■中華そば 勝本
■特製とりそば/950円 説明不要の超有名店。何を食べても美味しいが、一番人気は「とりそば」だろう。「とりそば」は20年近く前にテレビのラーメン番組で日本一をとり、このお店が一躍有名になるきっかけを作った看板メニュー。先日、ご主人がTwitterで「とりそば」のリニューアルを告知。さっそく食べに行ってみた。 注文したのは具だくさんの「特製とりそば」。鶏の風味たっぷりのスープに自家製の細ストレート麺を合わせ、鶏チャーシューや鶏ミンチ、たっぷりの白髪ネギなどを盛り付けたラーメン。以前に比べてだいぶ鶏が強くなり、「アッサリ」という言葉では表現しにくいかも。長らくアクセントに春菊が使われてきたが、スープが濃くなるのにつれて春菊では合わなくなってしまったのか、春菊の代わりに柚子のオイルペーストが入るようになった。濃くなったスープを柚子がスッキリさせ、スルスルと最後まで美味しく食べられる。 しかし今回のリニューアルで一気に変わったわけではない。1年くらい前からスープはどんどん濃くなってきていたし、春菊が使われなくなってからも数ヶ月経つ。最近は柚子皮が入っていたんじゃなかったかな。とはいえ、しばらく「とりそば」を食べていなかった人は結構な変化に驚くかも。 ■天神下 大喜
■イベリコのコンソメとギフトボックス/1500円 浅草通り沿いにある黄色い看板のラーメン店。鶏のみを使ったシンプルな醤油ラーメンが看板メニューだが、店主のフレンチの経験を活かした期間限定メニューも面白い。10月の限定は「イベリコのコンソメとギフトボックス」。普段の限定は900円で販売されることが多いが、今回は1500円。材料費がかなりかかってしまいこの価格になったそうだ。 洋風のコンソメスープに細麺が泳ぎ、その名の通りに美しく盛り付けられた「ギフトボックス」。ここでは何度かコンソメスープのラーメンを食べているが、今回のは前のに比べてスープがまろやかというか力強い。一口味わっただけでは単に「スッキリと美味しいコンソメ」という印象だが、何度も味わっていると、あぁ今までのスープとは何か違うな、と感じられる。つけ合わせの「ギフトボックス」は、フォアグラやトリュフなどを包んで作ったもので、フレンチのコースに出てくるような料理。中身がスープに溶け出さないよう、「一口でバクッと」食べるのがオススメだそうだ。 このお店らしい特別メニューで楽しめたし美味かった。ちなみに券売機に1500円のボタンはなく、750円の食券を2枚買って注文する仕組み。ただし、750円の食券はレギュラーメニューなので基本的に売り切れの表示はない。限定メニュー目当てで行く際は、まだ残っているかどうか最初に確認することをオススメします。 ■稲荷屋
■旨辛つけ麺/1030円 台東区立平成小学校から南に2〜3分歩いたところにあるお店。アゴ(トビウオ)でダシをとったラーメンが人気を博しており、お昼は結構混むことも。基本メニューはほぼ食べているのだが、まだ食べたことがなかったのがこの「旨辛つけ麺」。普段は辛いものを敬遠しているのだが、この日は気分を変えて食べてみることにした。「あごだしつけ麺(930円)」の食券を買って、現金で100円追加して注文する仕組みだ。 基本の「あごだしつけ麺」に、辛味調味料を加えてアレンジしたもの。辛さ控えめで作ってもらったので通常とは違うかもしれないが、唐辛子系のピリリとした辛味は魚介ダシの風味を壊さぬ程度でほどよく、私でもじゅうぶんに辛味を楽しめた。トッピングは基本でチャーシュー、味玉、カイワレが乗る。つけ汁の底にはほぐれたチャーシューが少々。何だかチャーシューが大判になったかな? 「旨辛つけ麺」は期間限定メニューという扱い。特に期日を決めているわけではなさそうだが辛味調味料がなくなったら終了するようだ。 ■麺屋 薫堂
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