日々是好麺S谷の食べた麺の記録。
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北浦和駅西口から徒歩4〜5分、常盤9丁目の住宅街にある高級焼鳥店。少し前から平日ランチタイムのメニューにラーメンが加わったそうで、北浦和駅に宣伝ポスターが掲示されていた。ラーメンは濃厚白湯スープを使った「鶏白湯そば」と、澄んだスープの「鶏ダシそば」の2種類。「鳥料理専門の職人が作る至福の一杯」とのことで、美味そうではないか。 自宅の近所なのだが、平日のランチタイムのみの提供でそう簡単に行けないな……と思っていたが、今週は何日か自宅で仕事をしていたのでどちらも食べてきた。 ■鶏白湯そば/1026円(950円+税) 2種のラーメンのうち、濃厚な方。といってもスープはドロリとしたタイプではなく、サラリとした口当たり。鶏の臭みはまったくなく、独特の甘味が抽出された感じで美味い。トッピングはサニーレタスに紫タマネギ、ネギ、味玉(白いので一見してゆで玉子だが、しっかり味は付いている)と部位の異なる2種類の鶏チャーシュー。鶏チャーシューはしっとりしたムネ肉と、焼き上げたモモ肉が入る。どちらも美味かったが、特にモモ肉はさすが高級焼鳥店という炭火焼きで香ばしい。 ■鶏ダシそば/918円(850円+税) こちらはアッサリタイプ。ポスターを見て、オーソドックスな醤油ラーメンを勝手にイメージしていたのだが違った。鶏の風味を前面に押し出したスープで、ほどよい塩加減に調味されている。醤油味は淡め……というか、塩ラーメンといってもいいかも。トッピングはネギに三ツ葉に味玉、2種類の鶏チャーシュー。 どちらも美味かったが、個人的な好みでは「鶏ダシそば」の方が好きかも。やはり鳥料理の専門店だけあってか、鶏チャーシューは特に美味かった。夜にカミさん連れてきてやりたいが、子ども小さいうちはしばらく難しいだろうな……。 ■焼鳥 鳥せい
■フォン・ド・シュブルイユをグランヴヌールで レンコンのガレットと和栗のモンブランと供に/900円 淺草通り沿いにある黄色い看板のお店。鶏のスープを使ったシンプルな醤油ラーメンが人気だが、定期的に入れ替わる特別メニューも相当面白い。店主はフレンチ出身で、その技法をこれでもかと活かしたものが多いのだ。10〜11月の期間限定特別メニューは「フォン・ド・シュブルイユをグランヴヌールで レンコンのガレットと和栗のモンブランと供に」。 「フォン・ド・シュブルイユ」とは鹿肉を使ったスープで、グランヴヌールはジャムを使った甘いソース。このお店ではジビエを使ったラーメンを何度か食べているが、このドロリとした濃厚なスープに縮れの入った極太平打ち麺という組み合わせは特にインパクトの強い組み合わせだ。トッピングの肉も鹿だそうだが、しっとりして美味い。スープとソースを鹿肉に絡めて食べれば、ベリーの甘味がラーメンを食べていることを完全に忘れさせる(というかそもそもラーメンなのか、という議論もあるが)。 面白い一杯。美味しゅうございました。 ■稲荷屋
■濃厚 miso MAD/1000円 下谷神社近くの裏通りにある、カニ(マッドクラブ)と煮干しのラーメンのお店。このエリアではかなりの人気店になっており、ランチタイムは行列が絶えない。ラーメンの味はもちろんのこと、店主の明るいキャラも人気の理由かも。そして定期的……というか、ほぼ毎日何かやってる特別メニュー目当ての客も多そうだ。 この日の特別メニューはカニの濃厚スープを使った(?)味噌ラーメン「濃厚 miso MAD」。前日に味噌ダレをたっぷり仕込んだそうだが、早くもなくなりそうな勢いと聞いてさっそくランチに食べに行った。赤味噌やショウガなどを使った味噌ダレはスパイシーで強い味。食べ進めるうちにじんわりと汗をかいてくる。土台のスープは濃厚でトロミがあるほど。ほどよいコッテリさがあって強い味噌ダレをしっかりささえており美味いが、スープの味はちょっと隠れてしまった気もする。けっこう贅沢な一杯なのかも。 ■さんじ
■秋刀魚まぜSOBA+半ライス/950円 埼京線の南与野駅と、京浜東北線の北浦和駅の間、埼大通り沿いにある緑色のラーメン店。お店の外壁に鶏・豚・牛のイラストが描かれており、それぞれを合わせたスープ・具材を使ったラーメンがウマイ。 この日はカミさんと子ども二人と一緒にランチ。期間限定の「秋刀魚まぜSOBA」を食べてきた。ちなみに初めての来店ではこのメニューを注文することが出来ないルールがある。このルールは徹底されているようで、食券を渡して注文する際に念を押される。 鶏そぼろ、豚バラチャーシュー、牛のしぐれ煮(……?)のような3種の肉にたっぷりのネギ、生卵、マヨネーズ、そしてネギの下にはサンマの蒲焼きが盛り付けられている。器の底には、モッチリした太麺と、独特の香りがあるタレ。サンマ蒲焼きとタレの味が混ざった味がなかなか魅力的だ。麺を食べ終えたら、残ったタレや具材の中にライスを放り込んで一緒に食べる。サンマ蒲焼きと白飯の相性が良いのは皆さんご存じの通り。ライスまで食べるとかなりお腹いっぱい。美味しゅうございました。 これまでも何度かここに子どもを連れてきているが、最近は子ども用のメニューを選ぶのにちょっと悩んでしまう。だいぶ前はチャーシュー1枚にネギやメンマが入った、いわゆる「ノーマル仕様」っぽいメニューがあったのだが、しばらく前から具なしの「かけSOBA」と具だくさん仕様の「極 -Kiwami-」だけになっている。具だくさんを注文して残ってしまってももったいないし、麺とスープだけというわけにもいかない。場所がら子連れ客は多そうなのでノーマル仕様の需要はあると思うのだが……。 ■麺家Shumen Doushi@南与野
■しじみらーめん/750円 しらばく前に蔵前橋通りを歩いていたら、ランチタイムに「しじみらーめん」を出している小料理屋を見つけたので改めて行ってみた。場所は地下鉄末広町駅の交差点から蔵前橋通りを東に進み、JRのガードの手前で路地を左に入ったところ。夜営業の締めのラーメンがお昼にも食べられる、ということらしい。 お店に入ったのは13時過ぎで、そろそろランチタイムも一段落したのか先客はゼロ。ランチメニューは基本的にこの「しみじらーめん」のみで、他には「ゴマおにぎり(100円)」とトッピングのバター(無料)があるくらい。 澄んだスープに極細の縮れ麺を合わせたもの。スープはしじみのダシがよく出た塩味で、かなりアッサリしているが美味い。しじみラーメンといえば青森のご当地ラーメンが知られているが、こちらのお店でもやはり青森から取り寄せた麺を使っているそうだ。いわゆるチャーシューなどのトッピングはないが、しじみの身をほじくりながら食べていると不思議と満足してしまった。もう少しコッテリ目が好みなら無料トッピングのバターがよさそうだ。後から来た常連とおぼしき客がふたりいたが、どちらもバターを載せていた。 夜の料理も美味そうだ。機会を作って行ってみたい。 ■酒彩 香の里
■ツナコツラーメン/950円 ニューヨーク・ブルックリンから日本に進出したラーメン店。マグロのアラで出汁を取った「ツナコツラーメン」をひっさげて昨年3月に新横浜ラーメン博物館に出店し、先月末にラー博を卒業。10月8日に清澄庭園の近くに路面店をオープンした。麺類のメニューは5種類で、「ツナコツラーメン」「スパイシーツナコツ」という2種類のラーメンに、「ベーコン&エッグ」「季節野菜と麦味噌」「スパイシーツナ」という3種類のまぜ麺。 注文したのは「ツナコツラーメン」。トッピングは自家製のベーコンorマグロのコンフィから選択でき、今回はマグロを入れてもらった。具材は他に味玉1/2個、海苔、ネギ、カイワレ、ミョウガなど。スープに動物系食材は使っていないのかな。基本的にはマグロのアラが中心のようだが、臭みを消すのにかなり香辛料なども使っているのだろう。なかなか面白いスパイシーな味で、特に辛いわけではないが汗がじわりと出てくる。マグロのコンフィはさすがにスープとのなじみもよく美味しかったが、ベーコンを選んでも予想外の相乗効果がありそうだ。 珍しいラーメンを食べて面白い経験ができた、という印象が強かったのが正直なところではあるが、美味しく頂きました。 ■YUJI Ramen Tokyo
■ラーメン/700円 8月下旬、旧中山道沿いにオープンしたばかりの横浜家系ラーメンのお店。店主は東京・中野の『二代目武道家』出身。JRのさいたま新都心駅と与野駅の中間くらいに位置するが、徒歩で行くならさいたま新都心の方が近い。といってもそんなに駅の近くではなく、クルマの客をターゲットにしているような立地。コインパーキング利用者に味玉をサービスしているのは路駐対策だろう。基本的のラーメンは横浜家系の豚骨醤油ラーメン1種類。トッピングやセットメニューでバリエーションを出している。ちなみに15時まではライスが無料サービスだ。 注文したのは「ラーメン」。もちろん麺のかたさ、味の濃さ、油の量は好みに合わせて作ってくれる。この日は全部「ふつう」で作ってもらった。正統派の家系ラーメンのスタイルを踏襲しつつ、かなり濃厚な豚骨スープを使いパンチのある一杯に仕上げている。単純な印象だけで言えば、『侍』や『わいず』よりも濃いように感じた。豚骨の臭みが若干あるが、これはこのラーメンの魅力ともいえるだろう。 美味しゅうございました。それにしてもスープが予想以上に濃厚で驚いた。個人的な好みではこんなに濃くなくてもいいような気がするが、たまにこういう予想を上回るラーメンに出会えると楽しい。量産型の家系ラーメンしか食べたことがない人には、ビックリするようなインパクトがあるのでは。 ■麺屋 紫極
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