日々是好麺S谷の食べた麺の記録。
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■チャーシューそば/1100円 ミシュランで1つ星を獲得している名店『創作麺工房 鳴龍』がプロデュースした新店が、6月26日にオープン。場所は妻恋坂交差点の近くで、以前は『ローストビーフ油そば ビースト』があったところ。初日のランチタイムは50人待ちの行列だったとか。今日は13時頃に行ったところ待たずに席に着くことができたが、お店を出るときには店外で7〜8人のお客が待っていた。 基本のメニューは醤油味の「中華そば」1種類で、チャーシューや角煮、ワンタンなどのトッピングによるバリエーションがある。注文したのは「チャーシューそば」。 メンマ2本とネギのみ(……といっても、青ネギに白ネギ、白髪ネギなどいろいろ)が載った醤油ラーメンに、焼き上げたロース肉のチャーシューが別皿で添えられたもの。スープは鶏をベースに昆布や魚介をバランスよく合わせている。何か突出するものはないけれど、いろんな旨味が厚く重なってリッチな感じ。やや平たい細ストレート麺を合わせており、柔らかそうだがパツンと歯切れのよい茹で加減。スープの持ち上げは良好。日本の最先端を行くラーメンという印象だが、チャーシューは中華料理のような味付け。かなり甘めのタレを使っており、ラーメンにそのまま載せると味が変わってしまいそう。とはいえ、そのまま食べても美味しい絶品の焼き豚で、ライス(ランチタイムは無料サービス)のおかずとしては文句なく最高。1100円という価格設定についても、じゅうぶんに満足の行くものだと思います。 なお、「中華そば」は750円。追加のチャーシューは250円なので、合わせて注文すると「チャーシューそば」(1100円)より安くなる。250円のチャーシューは「チャーシューそば」より量が少ないように見えたが、1000円で収まるのでそういう食べ方もありかな。 ■中華そば 龍の眼 Produced by 創作麺工房 鳴龍
■鴨のコンフィと生山椒の冷やしぶっかけ/900円 先日の「トリュフオイル〜」に続いて、今回も裏メニューの冷やしラーメン。フェットチーネのような平たい麺に、醤油ダレを和えて冷やし中華風に仕立てた一杯。ネギの下には鴨肉のコンフィが盛り付けられている。また、全体に生山椒が散りばめられており、鴨肉の甘味とミョウガやネギの風味、そこに生山椒の峻烈な香りが加わって口の中がサッパリスッキリするのが面白い。 こちらも裏メニューにつき、いつもあるとは限らないはず。興味のある方はご主人に聞いてみてください。 ■稲荷屋
■トリュフオイルの冷やしぶっかけ/800円 シンプルな鶏のスープが美味い店。今日はワンタンメンを食べるつもりで行ったのだが、ご主人から裏メニューの「冷やし」を勧められたので食べてみた。暑いしね。 出来上がったラーメンはトリュフの薫りがプンプン。実に美味そうだ。低温調理のチャーシューとたっぷりのネギ、味玉が乗った冷やしラーメン……というよりは、トリュフが香る冷やし中華といった趣だ。はっきりした醤油味のタレと、トリュフオイルの香りとコッテリした口当たり、そしてこの暑さがマッチして麺をたぐる手が止まらない。タレはそのまま残してしまったが、スープ割して飲み干したくなるような贅沢な香りだ。美味しゅうございました。 裏メニューのため毎日あるものではなさそう。興味のある方はご主人に聞いてみてください。 ■稲荷屋
■蟹そば+雑炊セット/980円 茗荷谷にあった人気店『台風。』は、濃厚な豚骨魚介ラーメンが美味しく何度か食べに行ったことがある。だいぶ前に閉店し、その後はどうしたのか知らなかったのだが、海外でお店を展開していたそうだ。それが今月になって日本に凱旋。新たに『crab台風。』としてカニ+豚骨のスープを使ったラーメン店として復活した。 基本メニューは「蟹そば」と「蟹油そば」の2種類でそれぞれ850円。その他トッピングやサイドメニューで構成されている。この日は締めのライスが付く「蟹そば+雑炊セット」を注文した。「蟹そば」はドロリとした濃厚なスープに、低温調理のチャーシューや刻みタマネギ、うずら玉子が入ったもの。上野の『さんじ』などで食べたことのあるスタイルだ。『さんじ』では、煮崩れた蟹の殻や玉子(?)が入っており、ぷちぷちした食感でいわば「食べるスープ」のように仕上げているが、こちらはきれいにこされておりクリーミーな口当たり。チャーシューの上に乗った緑のペーストはガーリックが香り、ちょっとした味変が楽しめる。 麺を食べ終えた頃合いで「雑炊セット」を出してもらう。ライスの他に岩のり、ネギ、柚子皮がついてくる。残ったスープにライスを投入し、薬味を乗せて食べればスープの最後の一滴まで残さず楽しめる。タマネギがそこそこ刺激の強いタイプなのが個人的には気になったが、美味しゅうございました。 人形町駅から『crab台風。』に向かう途中、『洋食キラク』を見て驚いた。ランチタイムなのに客がひとりも入っていないのだ。お家騒動で旧来のファンが離れてしまったとはいえあまりにも寂しい光景だ。 ■crab台風。
■油そば/700円 もう何年も前になるが、ラヲタの世界の大先輩が激賞していのがこの『燦燦斗』の「油そば」。仕事帰りの京浜東北線で、東十条を通るたびにその大先輩を思い出す。元気にされているのだろうか? いつもは通り過ぎてしまう東十条駅だが、この日は途中下車して「油そば」を食べに行った。 お店に着いたのは18時30分頃。お店の外で3〜4人待っており、席に着くまで15分ほどかかったかな? やや平たい太ストレート麺に、ピンク色のチャーシューとネギ、カイワレ、メンマがのった油そば。けっこうニンニクを効かせた醤油ダレは、このお店のラーメンの味からは想像できなかったのだがクセになる。そして何より麺がいい。まさにツルツルシコシコ。この日は知らずに注文しなかったのだが、卵黄を絡めても美味しいそうだ。また、スープ割りもできるらしい(未確認)。 かの大先輩は、酒を飲みながら食べたい油そばというようなことを言っていたような。近々改めて試してこよう。 ■燦燦斗
■6〜7月限定 ブイヤベース グランメゾン風/900円 フレンチ出身の店主による、月替わりの創作ラーメン。最近は2ヶ月おきに変わっている。6月からは「ブイヤベース グランメゾン風」。高級レストランで出てくるようなブイヤベースをラーメンで表現したものだ。 真っ赤スープと、器の周囲に盛られた魚介類が目を引く一杯。スープは少なめながらドロリとしてスープに絡んでいる。まるで多めのソースが絡んだパスタのような印象。甲殻類や魚の風味が効いており、海老系のラーメンが好きな人にも喜ばれそう。器に周囲には、モンゴウイカ、エボダイ、ホタテのミ・キュイ(微妙に火の通った半生調理)が配され、パセリやオリープオイル、ガーリック、卵黄などで作った緑色のソースが美味い。温かい料理だが、冷製のスープで仕上げても時期的に美味しそう。 1日10食程度の数量限定メニューだが、お昼過ぎまで残っていることもあるのだとか。このお店らしく楽しい一杯。美味しゅうございました。 ■稲荷屋
■海老薫る白だしそば/780円 『麺巧 潮(Bistro Ushio)』の店長が独立し、お店を引き継ぐ形でオープンしたお店。職場が近いのでちょくちょく利用している。今日食べてきたのは「海老薫る白だしそば」。海老の香りは香味油で演出しているのかな? 最初はふわぁっと海老がまろやかに香るのだが、だんだん和風の魚介テイストが現れ、食べている間にちょいちょいと柚子やピンクペッパー、三ツ葉などの薬味が顔を出して変化する。何も考えずにぐいぐい食べ進めるだけで、二重三重にも味が変わっていくのが食べていて楽しい。 ■中華そば 多繋
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