日々是好麺S谷の食べた麺の記録。
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『麺屋武蔵』本店の期間限定メニュー「秋味塗し麺(あきあじまぶしめん)/秋香スープ付(800円)」。実は昨日も開店時刻ちょうどに並んだのだけれど売り切れ。今日は開店時刻の10分ほど前にお店に行くと先客18人。何とか食べられそうだ。 四角い器に入った温かい和え麺。キノコ、クリ、銀杏など、秋の素材がトッピングされている。肉……と思ったらサンマの蒲焼き。もちろんこちらも旬の魚である。サンマ蒲焼きの甘めのタレが全体を支配している感じ。この辺は『武蔵』らしい味付けと言えよう。 付属の「秋香スープ」は、マツタケが香る和風ダシ。和え麺に注ぐとラーメン風に食べられるというもの。これまた変わった風味のラーメンで、サンマやマツタケの香りが強く、確かに「秋味」と納得させられた。『武蔵』らしい、楽しめるラーメンだった。
もとは池袋にあった、石神秀幸さんプロデュースのお店。池袋のお店は1年以上前に閉店しているそうで、しばらくぶりに復活したのが新宿の地。このお店のラーメンは、基本的には塩味のみ(ノーマルの「塩らあめん」と「辛塩らあめん」がある)。スープは旬の魚の“あら”を炊き込んだもの。だから仕入れる魚はそのつど変わる。季節によっても違うし、日によっても違うという。使った魚は壁に大きく張り出されており、ちょっとした日替わりらーめんを食べている気分を楽しめる。 残ったスープに焼きおにぎりを入れて食べるのがオススメとのことなので、「あら炊き塩らあめん焼おにぎり付(850円)」を注文。漁師料理風の豪快な魚の味わいをイメージしたが、生臭さは一切なく繊細な味わいでなかなか美味い。5種の薬味(白髪ネギ、ミョウガ、針ショウガ、大葉、糸唐辛子)がほどよく変化を与え、飽きさせない。いわゆるチャーシューは入らず、鱈と海老のつみれと鶏つくねがトッピングされる。これがまた美味い。個人的にはつみれがかなり気に入った。 最後に焼きおにぎりをスープに放り込んで食べる。焼きおにぎりには山椒が少量付いており、これがまたスープにいい変化を加えてくれる。 最初は物足りなさも感じたが、食べ進めるうちにじわ〜っと旨味が出てきて、気が付いたらおにぎりと一緒にスープまで完食。美味しゅうございました。 ※追記 新宿での営業再開については、石神秀幸さんは関わっていないらしい。 たまにはショップデータなどを。 ■麺屋 海神 東京都新宿区新宿3-35-7 さんらくビル2F
携帯コンテンツ『超らーめんナビ』会員限定の「はまぐりの秋〜森住味噌のらーめん(900円)」。森住味噌というのは、護国寺『ちゃぶ屋』店主の森住氏が配合を指示したラーメン用特注味噌とのこと。要するに、スゲー人の特注味噌を使った味噌ラーメンだ。1日10食限定のため、開店直後に売り切れるのは必至。今日は開店15分前から並んだので食べることができた。 「会員限定」の食券を買い、携帯電話のチケット画面を見せながら注文する仕組み。注文すると最初に説明書を渡される。締めにライスを用意しているから、スープを飲み干さないようにという内容だ。 いつもより大きめの器に入った味噌らーめん。焼いたキノコや紅葉を模したニンジンが秋らしい。キノコはエリンギ、シメジ、マッシュルーム。他にサイコロ大の炙りチャーシューや、ハマグリが入る。スープはハマグリスープの味を壊さない程度に、程よく味噌で整えられている。上品な味付けだが、揚げニンニクなども入っており物足りなさはない。写真の器の左奥、スープが白く濁っているのがわかるだろうか。ここにはホワイトソースが入っており、これがスープに溶け出すほどに洋風の味わいに変化する。 麺を食べ終えたら、締めにライスをいただく。このライスはホワイトソースをかけて炙ったもの。残ったスープをかけて食べるのだが、いやー、これもウマいですね。麺もライスも大満足。美味しゅうございました。 帰宅中に通りがかった『これでもかっ』が閉店していたので驚いた。近場でしっかりしたマー油豚骨を食べられるお店として重宝していたのにな…。残念。
ちょっと前に食べたラーメンのネタ。 小田急線の豪徳寺駅(または東急世田谷線山下駅)駅前のマクドナルド裏手にある超有名店。このお店を超有名店にした理由というのが「ラーメン」の価格。なんと200円なのだ。調べてみると、20年くらい前から値上げしていないというから驚き。この日は初訪問のつもりだったが、ここは何度も来ている。駅前の風景はだいぶ変わってしまったが、間違いない。中学生の頃通っていた塾(隣駅の梅ヶ丘にあった)に行く前に、遠回りして寄った事があった。当時も200円だったのだろうが、さすがに詳しく覚えていない。 4人がけテーブルが4つに、厨房に面したカウンターに3席。空いていたのでテーブル席にかけ、ラーメンを注文。さほど待たずに出てきた。トッピングのサイズが小さいことに文句はない。それどころか、この値段でよくチャーシュー、メンマ、海苔、ナルト、ネギを揃えられたと軽く感動を覚える。スープと麺は、昔ながらの東京風醤油ラーメン。町の中華屋さんで500〜600円するラーメンと比べても遜色のない出来。 まさに、ザ・ラーメンという感じの一杯。他にもメニューはたくさんあるけれど、ほとんどのお客さんがラーメンを頼んでいるからやっぱりラーメンが主力商品なのだろう。貴重なお店。値上げをしても誰も文句を言わないと思うので、長く続けて欲しいものだ。
休麺日につき、ちょっと前に食べたラーメンのネタから。 井の頭線の西駅福駅前広場に面したお店。方南町の名店『地雷源』の出身者が開いたお店とのこと。ラーメン、つけ麺を軸にトッピングでバリエーションを持たせたメニュー構成だが、ワンタンスープやライスもある。チャーシューや味玉をおつまみにお酒を飲むことができ、ホッピーも白黒揃っているのがうれしい。店内はかなり清潔な印象だが、生魚の香りが漂う。別に悪い香りではないと思うが、「魚臭い」と感じる人もいるかもしれない。 「つけ麺(800円)」を普通盛りで注文(大盛りも同価格)。鮮魚系とはどういうものか…と期待しつつ、壁新聞的な読み物を読んで過ごす。しばらく待って「つけ麺」登場。 トッピングは麺に盛られ、つけ汁はなんか赤黒い。スープのダシは魚介と野菜だけと聞いていたので、魚のアラ汁のような香りを予想していたが、意外に豚の香りがする。熱したラードを加えているようだ。麺はやや平たい太麺で、レンゲに盛られた炙りチャーシュー(刻んだもの)と三つ葉、メンマ。麺をつけ汁にくぐらせると、確かに魚の風味が強いがラードのおかげか食べやすい。チャーシューも美味しく、太めの三つ葉も『しろ八』の野菜みたいで存在感があって美味い。 最後にスープ割り。一気に鮮魚の汁に化けてくる。ラーメンを食べに来てこの味はちょっと予想外な感じだが、これが鮮魚系の味なのだろう。 個人的な感想ではあるが、今年食べたつけ麺の中でも印象深い美味しさ。「鮮魚系」というジャンルを初体験したおかげで新鮮に感じているだけかもしれないが、大ブームの濃厚豚骨魚粉系とは違った旨さがあるのは間違いない。美味しゅうございました。
ちょいと用事で『凪』に行く。本日の日替わりは、「ラーメン裕二郎環七新代田(800円)」。詳しく書くのも野暮だが、要するに『二郎』の環七新代田店をイメージしたラーメン。環七新代田店というと、カツオ節やうずら玉子のトッピング、アブラ増し=油膜増量なんてキーワードが浮かんでくるが、今夜の日替わりはいかに? 注文すると、カツオ節を渡された。これは先着20名のみのサービスだそうで、まぁ確かに環七新代田店ならではのトッピングではある。しばらく待ってラーメン登場。スープはショウガの香りが目立っているが、新代田『二郎』ほど醤油が立っているわけでも油膜が覆っているわけでもない(それでも多いけど)。スープ自体に薄さを感じるものの、「飲めるスープ」になっている。野菜はキャベツが中心。キャベツが多いのは個人的にはうれしいが、ちょっとクタクタ過ぎる気が…。チャーシューは大判のロース肉1枚。厚くてボリュームもあり、『二郎』とは違うが満足度は高い…ってか、美味い。スープにニンニクを混ぜると確かにそれっぽい味になる。麺は一般的には太いけど『二郎』比では細め。やっぱりオーション麺なのかな? けっこう柔らかめに茹でられており、この辺は確かに新代田っぽいが…。 感想としては、野菜や麺の茹で具合とか新代田に近づけようと思ったのかな? あそこはあそこでバランスが取れているので否定する気はないけれど、『凪』の日替わり麺として考えるなら、もっと別のチューニングがあったのではないかと感じた。新代田っぽさならカツオ節で十分理解できる。今日のラーメンの満足度は高かったのだけれど、やっぱり野菜はもっとシャキっとして欲しいし、麺のコシを楽しみたかった……というと、ひょっとして僕がわかってないだけかな?
『一福』の「トマトのつけ麺(840円)」。トマトと味噌で味を調えたつけ汁に、もちぃ〜ッとした平たい太麺をくぐらせて食べるもの。ラーメン(つけ麺)の味付けにトマトを使うと聞くとかなり奇をてらったように感じるが、トマトには旨味成分がたっぷり入っているので、実は意外に手堅く味を組み立てられる食材なのだ。 つけ汁には、刻んだチャーシューに小ぶりのメンマ、刻みタマネギなどが入っている。『一福』らしいのはクルトンや枝豆、松の実。食感に変化を加え、食べるのが楽しくなる。トマトらしい酸味に味噌の風味が加わったこの味、素直に美味いと思える味だった。 「おッ」と思ったのが、麺に盛り付けられた刻んだ紫蘇の葉。紫蘇の風味がトマトと味噌のつけ汁に加わるといいアクセントになって美味い。この組み合わせはかなりの好印象だった。美味しゅうございました。
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