■海水ら〜麺/800円
先月ここで食べたとき、大番頭の矢都木さんから伺った創作ラーメンのお話。
「連休明けから、海水だけを使ったラーメンを出しますよ」
昨日から出ていたようだが、今日はラーメン好きのお仲間さんたちと待ち合わせて食べに行っていた。1日10食限定で、今日は開店時刻の11時半には20人以上並んでいた。全員が限定狙いってことはないにしても、なかなか敷居は高いかも。
澄んだスープに、太めの平たい麺を合わせたラーメン。強引にジャンル分けすれば、塩ラーメンということになるのかな? チャーシューに見えるものはアワビ。緑色の小さいものは茎昆布。その他、よく見えないが透明なゼリー状の何かがいくつか入っている。
スープを一口すすったときは「何だこりゃ」と思った。ほんのりダシも出ていてきっと上品で美味しいのだろうが、僕には薄すぎる。けれども麺を食べられるだけの最低限の塩味はついているようだ。これが体にいい塩加減なのかなぁ……それでもちょっとこれは……と思って食べていると、不思議とコクが増してきた。その仕掛けは透明なゼリー。貝類と鯛のエキスを使った2種類のゼリーが入っており、これが溶け出してスープの足りないところ(?)を補う仕組み。はぁ〜ッ、なるほど。最後の方は淡泊ながらもしっかりラーメンスープになっていた。毎度のことながら、面白いことを考えますね〜。物足りなく感じた塩加減も、不思議とちょうどよく思えてきた。
今思えば、薄いという印象が強く、よくわからないまま時間が経ってしまったのがもったいなくて残念。ゼリーが溶け出すのに合わせ、ゆっくりと麺を食べればもっと美味しく味わえた気がする。それから、ゼリーは「何だろう」と思ってバクバク食べない方がよさそう。
※5/12追記
現在発売中の5月16日付『週間朝日』に載ってる来栖けいさんの連載で、この「海水ら〜麺」が紹介されている。記事によると、「海水ら〜麺」の提供期間は2週間とのこと。その他、このラーメンに使われている海水(というか調味料?)についても書かれているので、興味のある方はぜひ。
■麺屋武蔵
東京都新宿区西新宿7-2-6 K1ビル1F